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釜ヶ崎ブルース 季節はずれのコウモリが ストレンジャーの俺を先導してくれる夜 風は背中に追われ風が 吹きだまりの行きどまりの掃きだめの大阪は釜ヶ崎 おびただしい吐逆物とその跡を 避けないように踏んづけて漫歩して行く ピンクショックのオカマの兄ちゃんの緋色の唇が 閉じたまま笑いかけて散りにけるかなビール瓶やワンカップ大関の欠けら (走るなよ!怪我するぜ!) それゆえ肩をなくした飲んだくれは交差点の真中でやすらかに眠る たたえよ大阪で唯一の歩行者優先の遵守 警察署前ではここが一番安心やと 日々是新たならざる宴会で それから三角公園に行ってナイターを見よう 小林の次の球はカーブだストレートだアッパーだ おうあの人だかりは街頭賭博 丁か半か花札か いるもんか傘なんぞ雨降りゃ仕事はなし 雨降らぬとも・・・ 一日中ひっきりなしに一人言が 生きている無縁仏たちよ 死ねばたちまち解剖やから せいぜい内臓を汚してやることだ おお咲いて乱れる異臭の華 美を護らぬごみや現実がそこらじゅう咲いているが ほんとはそれらが釜ヶ崎を咲かせたのだ 若者のいない町 うっすら血のにじんだ包帯で覆われている町 口無しの俺を冗舌にする町 ああ言葉は刃物よりむしろ反物になれ (戦争は一生つづくんだぜ) そしてそこにあるすべてのものに蓋をしてしまえ 前 へ 次 へ |