俺たち
靴下に時間がぎゅうぎゅう詰まっている
歯ブラシの形の朝
電動剃刀の数百の眼に
俺たちは常に監視されつつ
コーヒーカップは陽炎の巣
光は窓よりも雨戸を照らす
日付ではなく
曜日によって一日をはかる
鳥籠の中の月給取りよ
クチバシを持ってるか?
食べるためだけの
話すことはなにもない
嶋という字の右側を何年も
島だと思い込んでいた
鳥は島だと
バード、パート、アルバイト、
鳩。
俺たちは鳩の歩き方で出社する
ポケットに消しごむが入っていて
薄っぺらな頭に時刻表をメモして
待つことは下手糞で
待たせることは得意なんだ
俺たちはリンギショを書き裁決を受ける
俺たちの方法や趣味や性格について
俺たちは強制されることでしか感動しなくなり
条件反射で恋をする
真実がいつも人数分あることが嘘っぽく思えてくる
俺たちの平和は無関心に突っ立っていること
俺たちの流行は統一されること
俺たちの会議は踊ること
俺たちの始まりは終わること
俺たちは右端ばかり歩き
俺たちは右肩を磨り減らしている
俺たちは毎日聞く 青空の空耳を
夢見る少女のように
眼は閉じず
戻 る