飛べず火に入る夏の虫


狂気の前に凶器なし
はまちの刺身に頬の落つ
かつておまえは感心したものだが
今年の夏は狂っている
それはわかりすぎるくらいわかっていたとは
何も見えない
白い暗闇
私のおまえにできること
日々の暮し
愛の相手
安易で素敵な誘惑ですが
生命保険は大嫌いだから
死んで生まれろ油虫
さもなくば
狂えぬ触手に泣くがいいのだ



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