<認知症>
・認知症は老年期の器質性精神障害で、脳血管性痴呆と脳変性痴呆(脳神経の変性による認知症)である老年痴呆と初老期痴呆がある。以前は「ぼけ老人」などと呼ばれていた。
{特徴}
記憶障害→自分の体験、食事、入浴、最近の出来事などを忘れる。が、昔の出来事は比較的よく憶えている。つまり過去に生きているなどと言われる所以である。
見当識障害→時間、場所、自分と周囲との関係、自宅と他人の家の区別(自宅で荷物をまとめて「家に帰る」と言う。)、歩いている目的も何処にいるのかも分からず迷子になる。
人格障害→清潔好きの人が不潔になる。何でも拾い集める。性的な抑制がなくなる。
その他→計算が出来ず、おつりを間違える。言動と行動が伴わない。相手の話を理解できない。感情は伝わるので、些細なことでも自尊心が傷つく。
・脳血管性痴呆は、脳の動脈硬化が進行し、脳梗塞、脳出血により脳組織が障害を受けて生じる。(老年痴呆の70%をしめる。)
人格、日常的な判断力、理解力は保たれている。物忘れや見当識障害により気付く。感情は不安定となり感情失禁がみられることもある。また、脳の障害の部位に応じた神経心理学的症状が出現する。
○進行は階段状である。
・老年痴呆は、原因不明で脳の瀰漫性の萎縮と特徴的な神経細胞の変性がみられる。老年期に発病する。
痴呆を主症状として、人格の変化や随伴精神症状を伴う。記憶障害、記銘力の低下、失見当識、徘徊、不潔行為、盗み食い、暴力行為、意識障害などがみられる。
○徐々に進行する。
・初老期痴呆は、脳の変性過程により痴呆が進行性にみられる。40〜50歳代に発病する。
アルツハイマー病→原因不明で痴呆と特有な精神症状を示し脳の萎縮が起こる。
記憶障害、注意力障害、自発性欠如。失語、失行、失認など神経心理学的症状も経過中に出現する。愛想の良さ、状況に応じた感情など比較的保たれ、痴呆の度合いの割には人格は残されている。
○進行性の経過をたどり末期には高度の痴呆となり寝たきりに状態になり易い。
ピック病→原因不明の脳神経の変性症状で、特に前頭葉、側頭葉の萎縮が起こる。
人格の変化、言動の異常が目立つ。道徳感情、倫理感情が乏しくなり、怠惰、無分別な行動、盗み、ふしだらな逸脱行為がみられる。
○徐々に進行し末期には高度の痴呆となる。
家族や周りの人の理解と協力で進行の速度はかなり変わると私は信じる。例えば、環境を変えない。不安を与えない。怒らない。散歩や買い物へ連れ出す。清潔にする。出来ることは時間がかかっても取り上げないで本人に役割を与える。話しを良く聞く、等々そうそう簡単に出来ることではないのだが・・・出来るだけそう望む。