<障がい者(児)>
(身体・知的・精神)
・1975年に国際連合が決議した「障がい者の権利宣言」には、次のように書かれている。
障がい者という言葉は、先天的であるか否かにかかわらず、身体的または先天的な能力の障害のために、通常の個人的または社会生活に必要なことを確保することが、自分自身では完全または部分的にできない人のことを意味する。
・障害には、身体、知的、精神がある。それぞれに様々な制度があり、利用するためには手帳が必要である。現在以下の3種類の手帳があるが、それぞれに分類定義しにくい部分があり、総合手帳が望まれている。
1.身体障がい者→身体障がい者手帳(障害の程度によって1級から6級までに区分される)固定<7級の障害は1つのみでは手帳交付の対象とならない>
・対象者→視覚、聴覚、平衡機能、音声言語機能、そしゃく機能、肢体(上肢、下肢)、体幹(脳原性運動機能障害)、心臓機能、じん臓機能、呼吸器機能、ぼうこう機能、直腸機能、小腸、免疫機能に永続する障害がある方
2.知的障がい者→療育手帳(障害の程度により〔A〕〔B〕に区分される※各自治体により呼び名や判定に格差有り)二年更新
・対象者→児童相談所又は障害福祉センターにおいて知的障害と判定された方
3.精神障がい者→精神障がい者保健福祉手帳(障害の程度によって1級から3級までに区分される)二年更新
・対象者→精神障害のために、長期にわたり日常生活または社会生活への制約がある方
━━ノーマライゼーション━━( normalization )
デンマークのバンク・ミケルセンが精神薄弱者の処遇に関して唱え北欧から世界へ広まった障がい者福祉の最も重要な理念である。障がい者を特別視するのではなく、一般社会の中で普通の生活が送れるような条件を整えるべきであり、共に生きる社会こそノーマルであるという考えである。この理念は、「障がい者の権利宣言」の底流をなし、「国際障がい者年行動計画」及び「障がい者に関する世界行動計画」にも反映されている。
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・WHO(世界保健機関)は障害を、医学レベルでの「機能障害」(Impairment)、機能障害の結果としての「能力低下」(Disability)、機能障害や能力低下の結果としてその個人に生じる「社会的不利」(Handicaps)と3つのレベルに区分し、この区分に従って国連で決議された「障がい者に関する世界行動計画」(1982年)では、ハンディキャップを「障がい者と彼らを取り巻く環境の関係である。それは他の市民が利用できる社会の種々のシステムに関し、障がい者の利用を妨げる文化的、物理的又は社会的障壁に障がい者が遭遇した時に生じる。このように、不利とは、他の人々と同等のレベルで社会生活に参加する機会が喪失または制約されることである」とし、ハンディキャップを社会の側の問題として捉え、「完全参加と平等」という国際障がい者年の目標を実現するためには、障がい者個人に向けられたリハビリテーションの施策だけでは十分ではなく、社会的な環境条件を障がい者を含めた全ての人々に利用できるものに変革すべきことを強調している。
<身体障害>
●視覚障害
・両眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい、屈折異常のある者については、きょう正視力について測ったものをいう。)の和が0.01以下のもの。<1級>から
・一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの。<6級>まで。
●聴覚障害
・@両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)A一側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの<6級>から
・両耳の聴力レベルがそれぞれ100デシベル以上のもの(両耳全ろう)<2級>まで。
●平衡機能障害
・平衡機能の著しい障害。<5級>から
・平衡機能の著しい障害。<3級>まで。
●音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害
・音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害<4級>から
・音声機能、言語機能又はそしゃく機能の喪失<3級>まで。
●肢体不自由
【上肢】
・@一上肢の機能の軽度の障害。A一上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか一関節の機能の軽度の障害。B一上肢の手指の機能の軽度の障害。Cひとさし指を含めて一上肢の二指の機能の著しい障害。D一上肢のなか指、くすり指及び小指を欠くもの。E一上肢のなか指、くすり指及び小指の機能を全廃したもの。<7級>から
・@両上肢の機能を全廃したもの。A両上肢を手関節以上で欠くもの。<1級>まで。
【下肢】
・@両下肢の全ての指の機能の著しい障害。A一下肢の機能の軽度の障害。B一下肢の股関節、膝関節又は足関節のうち、いずれか一関節の機能の軽度の障害。C一下肢の全ての指を欠くもの。D一下肢の全ての指の機能を全廃したもの。E一下肢が健側に比して三センチメートル以上又は健側の長さの20分の1以上短いもの。<7級>から
・@両下肢の機能を全廃したもの。A両下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの。<1級>まで。
【体幹】
・体幹の機能の著しい障害。<5級>から
・体幹の機能障害により座っていることができないもの。<1級>まで。
【乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害】
[上肢機能]
・上肢に不随意運動・失調等を有するもの。<7級>から
・不随意運動・失調等により上肢を使用する日常生活動作がほとんど不可能なもの。<1級>まで。
[移動機能]
・下肢に不随意運動・失調等を有するもの。<7級>から
・不随意運動・失調等により歩行が不可能なもの。<1級>まで。
●内部障害
【心臓機能障害】
・心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの。<1級>まで。
【じん臓機能障害】
・じん臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・じん臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの。<1級>まで。
【呼吸器機能障害】
・呼吸器の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・呼吸器の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの。<1級>まで。
【ぼうこう又は直腸の機能障害】
・ぼうこう又は直腸の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・ぼうこう又は直腸の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの。<1級>まで。
【小腸機能障害】
・小腸の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・小腸の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの。<1級>まで。
【ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害】
・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。<4級>から
・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活がほとんど不可能なもの。<1級>まで。
※7級の障害は1つのみでは手帳交付の対象にならない。
<知的障害>
平成10年9月18日参議院本会議において全会一致で、「精神薄弱の用語の整理のための関係法律の一部を改正する法律」が可決され成立した。それに伴い,精神薄弱者福祉法,障がい者基本法など32の法律において用いられている「精神薄弱」という用語を「知的障害」に改められるのである。(法の施行は平成11年4月1日である)
法律に基づく等級がない為、各自治体によって手帳の名称・認定(2区分又は4区分)等に違いが有る。
故に居住地域の福祉課又は児童相談所での確認が必要である。
<A区分>
【A1】概ねIQ20以下のもの。又は概ねIQ21以上35以下のもので、重複障害のもの。
【A2】概ねIQ21以上35以下のもの。又は概ねIQ36以上50以下のもので、重複障害のもの。
<B区分>
【B1】概ねIQ36以上50以下のもの。
【B2】概ねIQ51以上のもの。
「精神発育の遅滞の程度が軽度のもの」とは、軽度の精神薄弱を指し、軽度の精神薄弱とは、日常生活に差し支えない程度に身辺の事柄を処理することができるが、抽象的な思考は困難である程度のもの(IQ50から75の程度)をいう。 昭和53年10月6日 文初特第309号
・IQ値は、一般的に前後5ポイント程度の誤差があると考えられている。精神遅延とされるのは、IQ70以下である。
軽度精神遅延 :IQ50-55 〜 約70
中等度精神遅延:IQ35-40 〜 50-55
重度精神遅延 :IQ20-25 〜 35-40
最重度精神遅延:IQ20-25 以下
<精神障害>
・知覚、思考、記憶、感情、意欲、自我意識、意識、知能などの精神機能を構成する要素に異常を生じるために起こる。
精神障害の原因として、内因、外因、心因に大別される。
内因とは外因も心因も無い場合に、その個体自信の「内的なもの」が症状発現に深く関与していると認められ、その個体の先天的な素質と後天的な影響が絡み合ったものと推測される。(統合失調症、躁うつ病(気分障害、感情障害)、非定型精神病など)
外因とは身体的な原因によるもので、脳の器質性疾患による場合(器質性)と、脳以外の身体疾患による場合(症状性)とに分けられる。中毒性精神病を起こすアルコール、薬物、一酸化炭素などもこれに含めている。(症状性精神病、器質性精神病、中毒性精神病など)
心因とは心理的、環境的、社会的な刺激により精神的反応を起こした場合のその刺激をいう。(神経症、心因反応など)
器質性(アルツハイマー型痴呆、脳血管性痴呆、その他の痴呆、てんかん、その他の器質性障害)
中毒性(アルコール依存症、覚せい剤依存症、その他の中毒性障害)
統合失調症、躁うつ病、心因反応、神経症、人格障害、症状精神病
児童期(精神遅滞、てんかん、早期幼児自閉症、微細脳機能障害、その他)